かつて沖縄の集落では人の誕生から死までに至る、さまざまな冠婚葬祭の儀式が家で行われていた。家にもそれに対応できる造りであることが望まれ、そこで育つ子供たちもあらゆる祭事に参加しながら社会のルールを学び成長していった。
本家を受け継ぐこととなった施主が求めたのが、こうした住まい方のできる家であった。配置計画とした、隣家に建築予定の妹家族の住宅を含め、敷地が小さな集落の雰囲気を持つように計画した。本家であるこの住まいのナー(中庭)を介して、隣家からも本家の仏壇、居間へアプローチすることができる。
 同居する祖母が仏壇に線香を上げると、孫たちがならって手を合わせる。そうした風景が見られるようになった。
plan
1 entrance
2 tatamiroom
3 deck
4 living
5 dining
6 kitchen
7 terrace
8 utility
9 bedroom
10 parking
11 na
12 playroom
13 bedroom



1 門廻り(穴あきブロックから光が入る)
2 正面側からの外観
3 玄関までのアプローチ
4 裏側から見た外観
(瓦屋根の連なりが集落をイメージさせる)

1Fリビングダイニングの吹抜
(プライベート空間との間の坪庭から光と風が流れる)


リビングから和室1・2を見る。親族の集まりや、お茶やお花の教室として利用する。

住空間で開かれたお花の展示会
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