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─ 登川の家 ─   の お 食 事 会 





はるん2005


2005年3月、初夏を思わせる陽気の日、
第2回目となる春の食事会“はるん”が開かれました。


この会は、昨年九州の料理人“P”chanと匠斎庵主宰仲村渠が出会い、
ものづくりに対する想いを互いに共感したことから始まりました。


今年は「楽しい時間を過ごす」という“はるん”の基本テーマに加えて、
“いま、変えるべきもの、変えてはいけないもの”
というもう一つのテーマを準備しました。




私たちが「いま」をいきること、その多くは
「これから」をつくることとつながっていると言えるでしょう。

世の中がスピードを上げて変化しつつある今日、
よりよい「これから」につなげるために、
「いま」かえるべきもの、変えてはいけないものとは一体な何なのか。
建築、料理、その他の分野に関わらず、ものづくりに携わる者として、

少し時間をとって考えるべきテーマの一つではないかと考えながら、
“はるん”そして登川の家のメンテナンスを行いました。


10年とメンテ


登川の家が建ち10年の月日が流れました。幼かった子供たちも大きくなり、
10年という月日を実感する事ができます。

家も同じように年を取り瓦屋根のシックイもやせてしまいました。

そのやせてしまったシックイの塗りなおしを昔ながらのユイマールで行いました。
確かに職人に頼むより仕上がりはブサイクなところもありナンギな作業ではありますが、こうしてみんなで作業をしたという思い出は残ります。


こうした共有できる記憶をつくれるユイマールも「変えてはいけないもの」
といえるのではないでしょうか。

シックイ塗りをしている屋根のしたでは食事会の料理がつくられていました。
はじめに、シックイに白セメント、白砂を混ぜる所からはじめました。
ワイヤーブラシで汚れをおとし、混ぜ合わせたシックイをすり付けるように、
塗りなおします。
屋根には家主さんお手製のシーサーが乗せられました。
食事会の会場-登川の家-、土間や囲炉裏、赤瓦の屋根を使ったプランになっています。
→作品紹介<登川の家>
家主さんのコレクションの器に
ゴーヤーに島ドーフに
島ラッキョウ、車エビに
伊勢エビに島ダコに
ヤコウガイ・・・etc,
沖縄でとれた食材を使った
料理がならびました。



“P”chanのアイデアをくわえた、
素材をいかした料理です。


<本日のメニュー>
おぼろ月夜
(揚げマッシュポテトのもずくあんかけ)
パオの中での朝食
(厚揚げとにがなの味噌いため)
ちゅら海に降り積もるミルフィーユ
(ガーラとマグロのたたきとタマンのお造り)
残り火
(沖縄野菜の焼きサラダ)
桃雪
(いかと夜光貝のマヨーネーズ明太ソース紫蘇風味)
RECLASIC
(ごーやちゃんぷるとドミグラスソースのサンドイッチ)
ウガンダの夕陽
(あわせ沖縄そばイセエビのチリソースがけ)
デクレッシェンド
(島どーふとクリームチーズと南国フルーツののデザート)
”変えなければいけないものと変えてはいけないもの”


今、日本も世界も沖縄も大事な変革期にあると思います。
資本主義の進みすぎによる異変が世界中で出てきています。
もしかしたら、明治維新以来の変革期なんじゃないかと感じています。


もちろん人の人生にも変革期というのがあります。
しかし全てにおいて、なにかが変わる又はなにかを変える時には
変えなければいけない物と変えてはいけないものを
きちんと感じて、見抜いてやらないと
違う方向にいって的外れになってしまいます。


そして、日本も世界も沖縄もこの変えなければいけないものと
変えてはいけないものをあまり見抜いてないから、
間違った方向に進んでいると思います。

こういった事を考えながら、料理で表現してみました。


料理長”P”chanのことばより
今回の“はるん”においては“P”chanの料理も、匠斎庵からの企画も、このテーマを意識したものとしました。当日は、食事と時間を楽しむ中に、参加者みんなで意見を交換する時間も設けました。
登川の家の家主さん、
料理長“P”chan、
仕掛け人の大内さん
たくさんの食材を提供してくれたウミンチュの石川さん
その他この会をつくりあげることに協力してくれたみなさま
ありがとうございました。

また楽しい時間を共有できたらいいですね。
→作品紹介<登川の家>
→はるん 2004
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