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匠斎庵初の試みでもある今回の所内コンペのテーマは「沖縄らしさ」。漠然と、限りなく広いテーマでは、「匠斎庵らしさとは」をそれぞれがどのように捉えているかが要点だったように思います。日頃、匠斎庵で働くスタッフ一人ひとりが考え、形にした「沖縄らしさ」は、現在の「匠斎庵」そのものという印象を受けました。 全作品を通じ、総じて感じたのは、一人ひとりが「これからの沖縄はどんなふうになっていくんだろう?」という不安を抱いて仕事をしているのだということです。今回、作品を提出した人の出身地(ウチナーンチュもいればナイチャーもいますね)はさまざまですが、皆が「沖縄にずっとあって、いつもすぐそばで感じられ、一緒に育ち、生活しているもののことが大好き」なんだと感じました。 また、作品と説明によるプレゼンテーションを見て、改めて"想い"を"形"にする建築という仕事の難しさを感じました。 優秀賞に選ばれた二点については、匠斎庵が大切にしている"記憶と建築"という点が伝わる作品でした。土地の記憶、生活する人の記憶、沖縄の記憶。さまざまな記憶が今の「沖縄らしさ」を人々に感じさせているのだと思います。 今後もそれぞれが自身で感じている「沖縄らしい」という感覚を大切に、あたたかい建築をつくってほしいと思います。 |
審査委員長 新里香代子 (おきなわ建築web & editorial works Dank) |
優秀賞 「オンナナビノイエ」 比嘉 幹 (琉球大学4年/2002年研修生) ※作品を詳しく見たい方はこちら |
優秀賞 「沖縄らしさ」 新垣 直子 (建築研究室 匠斎庵) ※作品を詳しく見たい方はこちら |
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