美里小学校校舎 新増改築

創立132年を迎える歴史ある美里小学校には、
地域の人々と共に育ててきた樹木や記念碑が数多く存在する。

正門前の樹齢90年を超えるガジュマル
前庭の樹木に囲まれた豚美の大岩・火返しヒケーシの池
体育館周りの空に向かって伸びる高さ15mのヤシの並木と南洋杉
幼稚園児たちの遊具にもなっているアコウの木
グラウンド周りに木陰をつくり、地域のシンボルとなっているガジュマルやモクマオウ
裏庭のサクラやデイゴ、そしてプラタナスの大木・・・

学校生活の中で自然とふれあうことで物語が生まれ、
子ども達の「豊かな心・・・・」を育み見守ってきた・・・

卒業生や地域の人たちはこの豊かな環境での学校生活(物語)が記憶に残り、
わったー学校・・・・・・」という愛着の意識が芽生え世代間を超え、
地域と学校の連携が保たれている・・・・・

近年、学校施設についても地球温暖化対策をはじめとする環境配慮が求められており、
さらに学校・家庭・地域の連携がこれまで以上に重要となるなど
学校施設を取り巻く社会状況が変化している。

私たちは、今回の美里小学校増改築事業の基本計画にあたり、
長い歴史の中で育まれてきた自然環境の財産、
また人的(地域とのコミュニティー)財産を大切に
21世紀の教育の考え方である確かな学力、豊かな心、健やかな体の調和を重視し
「生きる力」を育み記憶を繋ぎ、新たな物語を発展させる、
みんなが主役(子ども達・先生方・地域)の空間づくりを
大きなテーマとして捉え計画を進めるものとした。

 

 

校門は、樹齢90年の既存のガジュマルの大木を中心とし、
Rのついた石灰岩の石積みに誘われる様にアプローチする。
背後の校舎は解体され、ガジュマルの大木を中心とした広場が出来る予定である。

 

 

 

 

 

外観

 

 

 

 

 

敷地内に残る井戸(現在も利用されている)と、
水の神が祀られている敷地の東側のウタキは新たに石積みで囲み、
歴史を伝える空間とした。

 

 

 

 

がじゅまる広場からアプローチする昇降口は、
学校生活への気持ちの切り替えの場となる。地元工芸の知花花織をモチーフにインテリアをまとめた。

 

 

 

 

 

アトリウムと職員室、校長室

 

 

 

 

低学年の1、2年生の教室と各教室をみる

 

 

 

 

図書室・トイレ

 

 

 

 

 

特別教室

 

 

 

 

 

プール

 

 

 

 

 

地域学校連携施設。(地域と子ども達の交流の場)

 

 

 

 

アトリウムでの落成式の様子