首里の家Ⅳ ~光風塔をもつ立体住居~

敷地は首里の住宅密集地、
間口が約3mの旗ざお型の変形敷地にある狭く変形した敷地という環境の中で、
プライバシーを保ちながらも、風・光・緑を感じる家がテーマとなった。

1Fを駐車スペース・客間、2Fを寝室、3Fをリビング・水回り、RFを屋上広場とし、
用途の異なるフロアを雁行させ立体的にずらしながら積み重ねた。
ずらすことで生まれた外部空間を芝のテラスとしてどの階に居ても緑を感じられる計画とした。

 

外観と光風の塔

立体的に積み上げた各階に、十分な光と風を送れるよう、
光風の塔(階段スペース)を提案した。
塔の上部をガラスで囲み、上部の空気を温めることで気流をつくり風を循環する仕組みとしている。
タテ・ヨコの繋がりを意識してデザインされた階段は、
1階から屋上までつづく光と風の通り道となり各階へと導く。

 

 

 

3階LDK

 

 

1,2階内部

 

 

テラス・屋上デッキ

立体的に繋がる2階芝のテラスと3階ナー。
住宅密集地という環境を考え、
より開放的・プライバシーの保たれた屋上部分を芝の広場として配置した。

 

 

 

混沌とした都市の中において周囲に対して完全に閉じるのではなく、
開放された外部空間を緩衝領域として立体的に積み上げることで、
風・光を感じる豊かな住環境が生み出せるのではないだろうか。