850名程の児童が学ぶ高原小学校は、平成21年に創立50周年を迎え、地域とともに約60年の歴史を歩んできた。
正門の前には樹齢50年ほどのガジュマルやリュウキュウマツといったシンボルツリーが子ども達を見守り続け、
記念碑も多く存在する。また、グラウンドを含めた敷地まわりにもガジュマルをはじめとした緑が生い茂り、
子ども達の恰好の遊び場となっている。
基本設計にて策定された既存校舎とグラウンドを残しながらの新校舎建築に向けて、
限られたスペースの有効利用や、海抜が低いため避難場所としての機能確保などに留意して設計を進めた。
また、内部だけでなく外部にも木を多用し、温かみのある空間づくりを目指した。
通学動線等の整理により正門の位置を変更し、緑豊かな環境を出来る限り残し、
シンボルツリーであるガジュマルやリュウキュウマツの周りは飼育小屋を設け、
子ども達が学び、遊ぶ緑の広場として新たに整備した。
今後、同敷地内に整備予定の児童クラブや、同じく建て替え予定の隣接する美東中学校と共に、
新たな地域のシンボルとなり、誇りを持ってもらえるような、わったー学校となることを願う。
外観を見る。
昇降口
学校の顔であり、こども達の精神の切り替えの場所でもある昇降口。
豊かな吹き抜け空間は、花織模様をあしらった膜天井で包み込むことで落ち着きを演出。
図書室
木のパーゴラを内部に設え、柔らかく異なる空間を表現。
プール
みんなの広場
サイン計画
校舎各所に配置した壁面イラストと、わかりやすい矢印サイン。
サインデザインは高原小学校の卒業生で、イラストレーターのpokke104さんによるもの。
過去の伝統を受け継ぎ、現在・未来とこれからも残したい絆をテーマに、
泡瀬京太郎、旗頭、クンバイヒルガオ等をモチーフに、文化や自然に恵まれたこの場所で
心豊かに学び明るい未来へ羽ばたいてほしいという願いを込めて描かれました。
子ども達が書いた絵や、運動会でも披露される泡瀬京太郎の鳥刺舞をモチーフにし、遊歩道に表現した。