アジマー(交差点)に建つ二世帯住宅である。近くには小・中学校や公園があり、登下校時は児童・生徒の往来も多い。
配置計画では、建物が見通しの妨げとならないよう留意し、
アジマーに面した敷地の一角には琉球石灰岩の自然石や植栽を配し、潤いのあるスペースを提供している。
一階は南西側一面を駐車スペースとし、花ブロックのスクリーンで隔てた内側に中庭(ナー)を設けた。
ナーに面して、メインスペースとなるリビングは天井を高くとり、圧迫感を抑えている。
二階部分はコートハウスとして一階のナーを取り囲むように二つのボックスを置き、各諸室を入れ込んだ。
ボックスに挟まれた部分は屋根を高く捉え、開放感のあるLDKとなっている。
各世帯の独立性を保ちつつ、ナーを介してお互いの気配を感じ取れる二世帯住宅となった。
1階アプローチを見る。正面に石積みのヒンプン。
1階リビング。デッキを介してナーへと空間が広がる。和室の障子戸をすべて開けるとリビングの延長として利用でき、多様な使い方が可能。
プライベートスペースとは杉の列柱で緩やかに区切っている。
1階和室。通り土間をイメージした玄関から、直接出入りできる。
2階リビング。フレーム内に納めたデッキは“外のリビング”。植込の植栽が育つとよりプライベート感が高まる。
南東側夜景。